コンスピラシーリリースノート
2014年6月7日 TCG全般-----
コンスピラシー・ドラフト
コンスピラシー・ドラフトとは、プレイヤーたちが『マジック:ザ・ギャザリング — コンスピラシー』のブースターパックを使用してブースタードラフトを行うカジュアル対戦である。デッキ構築後、プレイヤーたちは無差別多人数戦を1回以上プレイする。張り巡らされた謀略や陰謀、秘密が刺激性を高め、対戦相手を常に疑心暗鬼にさせる。
コンスピラシー・ドラフトは8人でドラフトし、その後に2つの4人グループに分かれるのが最適としている。しかし、プレイヤー人数に関わらず楽しむことができる。1回のドラフト・テーブルで10人以下、1つのゲームで5人以下のプレイヤーでプレイすることを推奨する。ドラフト後に複数のゲームに分かれる場合、誰がどのゲームでプレイするかは無作為に選定される。各ゲームでは、プレイヤーが座る席も無作為に選ばれる。ドラフト中に誰がどの席に座っていたかは関係ない。
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多人数戦
1対1の対戦と多人数戦のゲームの最大の違いは、勝利するにはより多くの対戦相手を倒さなければならない点にある。ゲーム中、一時的な協定や取り引き、同盟などを結んでも構わない。駆け引きも勝敗の行方に影響する!しかし、最終的に頼れるのは自分自身だけである。たとえ一時的な和平を結んだとしても、他のプレイヤーが対戦相手であることに変わりはない。
* 各プレイヤーの最初のライフは20点となる。
* プレイヤーがマリガンを行う場合、1回目はカードを6枚ではなく7枚引き直す。それ以降は、通常通り1枚ずつカードが減る。
* 各ターンは1人ずつ実行され、通常のステップやフェーズなどはすべて含まれる。特に、最初にプレイするプレイヤーは1回目のターンのドロー・ステップを飛ばさない。
* 戦闘中は、いずれの対戦相手またはそのプレイヤーがコントロールするプレインズウォーカーにも攻撃できる。複数の対戦相手またはそのプレイヤーがコントロールするプレインズウォーカーを攻撃することも可能である。
* 複数の防御プレイヤーがいる場合、各防御プレイヤーはターン順にブロック・クリーチャーを宣言する。各プレイヤーのクリーチャーは、そのプレイヤー自身あるいはそのプレイヤーがコントロールするプレインズウォーカーを攻撃するクリーチャーのみをブロックすることができる。
* プレイは時計回りに進行する。つまり、あなたのターンが終了したら、次はあなたの左側にいるプレイヤーのターンとなる。
* あなたの呪文や能力はどのプレイヤーでも、どのパーマネントでも、どの呪文でも、どのカードでも効果を及ぼす。そのプレイヤーとの間に何人のプレイヤーがいるかは関係しない。
* 他のすべてのプレイヤーを退場させれば、あなたの勝利となる。
ゲームからの退場
* ゲームに敗北した場合、そのプレイヤーはゲームから退場する。
* そのプレイヤーがオーナーであるすべてのパーマネントや呪文やその他のカードは、ゲームから取り除かれる。ゲームを離れたプレイヤーに何かのコントロール与えていた効果は終了する。
* そのプレイヤーがスタック上にある能力や呪文のコピーをコントロールしていた場合、それらは消滅する。それらは解決されない。
* そのプレイヤーが何かオブジェクトをコントロールしていた場合、それらのオブジェクトは追放される。
* ゲームから退場したプレイヤーに対しては、何も起こらない。たとえば、そのプレイヤーに対しては戦闘ダメージを与えることもできず、そのプレイヤーがコントロールしていた遅延誘発型能力はスタック上には置かれない。
* ゲームから退場したプレイヤーが何か選択をしなければならない場合、その呪文または能力をコントロールするプレイヤーはその選択を行う別のプレイヤー(必要であれば別の対戦相手)を選ぶ。
* プレイヤーが自身のターンでゲームを退場した場合、アクティブ・プレイヤー不在のままでそのターンは進行する。そのアクティブ・プレイヤーが受けるはずだった優先権は、ターン順で次にターンを迎えるプレイヤーがそれらをすべて得る。
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ドラフト能力
『マジック:ザ・ギャザリング ― コンスピラシー』セットに含まれるカードのなかには、ドラフト中に効果を発揮する能力を持つカードが存在する。
《歯車式司書》
{4}
アーティファクト・クリーチャー ― 構築物
3/3
歯車式司書を表向きの状態でドラフトする。
あなたがカードをドラフトするに際し、そのブースターパックからさらに1枚カードをドラフトしてもよい。そうしたなら、歯車式司書をそのブースターパックに入れる。
* 一部のカードには、表向きの状態でドラフトするよう指示がある能力を持つものもある。それらのカードはドラフト中は表向きの状態で置かれ、それらが持つドラフト中に影響する能力はその間すべて効果を発揮する。なかには、効果を発揮するため一度カードを裏向きにすることを許可する能力もある。
* カードによっては、ドラフトする際にそのカードを公開するよう指示がある能力を持つものもある。それらの能力には、そのカードをドラフトする際に遂行する追加の指示が記載されている。あなたがそのカードが指示したことを実施した後に、そのカードは他のドラフトされたカードと一緒に裏向きに置かれる。
* 一部のカードには、それをドラフトした際に(ある数字やプレイヤー名などの)情報を記述するよう指示がある能力を持つものもある。その情報はその後、ゲーム中に効果を発揮する他の能力によって参照される。その情報はドラフト中およびその後のゲーム中を通して公開情報として扱われる。
* 一部のカードは、ドラフト・ラウンドを参照する。多くのブースター・ドラフトでは3回のドラフト・ラウンドがあり、各ドラフト・ラウンドではすべてのプレイヤーがそれぞれブースターパック1個を開封し、それらのブースターパックに含まれるカードをドラフトする。この用語はドラフト後にプレイしたゲームについては参照しない。
* ドラフト中はアクティブ・プレイヤーや優先権、スタックなどはない。2人以上のプレイヤーが同時にドラフト能力を使用したい場合は、それらは無作為の順番で使用される。
* ドラフト中は、すべてのプレイヤーが同時にドラフトしてブースターパックを渡すように徹底することを推奨する。つまり、ある特定のプレイヤーの場所にブースターパックが「溜まる」ような状況が発生することは避けるべきである。
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新カード・タイプ:策略
策略とは、当該セットに登場する新たなカード・タイプである。それらはゲーム開始時に統率領域に置かれ、そこからそれらの能力はゲームに(場合によってはゲーム開始前から)影響を及ぼす。
《世界編み》
策略
(この策略を統率領域に表向きに置いた状態でゲームを始める。)
あなたのカードプールにあるすべてのカードが、ゲーム開始時にあなたのライブラリーまたは統率領域に置かれているかぎり、あなたがコントロールする土地は「{T}:あなたのマナ・プールに、好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ。
* 策略はデッキに入れられることはない。その代わり、あなたはゲーム開始時に望む数の策略をカードプールから統率領域に置く。これらの策略は、ゲーム開始時は通常表向きに置かれる。ただし、それが秘策(「新キーワード:秘策」を参照)を持っている場合、ゲーム開始時は裏向きに置かれる。
* 策略は、デッキの最小サイズに必要なカード枚数には含まれない。(多くのドラフトでは、デッキの最小サイズは40枚となっている。)
* ドラフトした策略を必ずプレイする必要はない。ただし、策略を統率領域に入れることができる機会は、ゲーム開始時の一度のみとなる。その後に策略を統率領域に入れることはできない。
* プレイヤーが表向きに置いている策略は、いつでも確認することができる。また、プレイヤーが裏向きで置いている策略の数も知ることができるが、その内容を確認することはできない。
* 策略の常在型能力および誘発型能力は、それが統率領域で表向きに置かれている限り、その効果を発揮する。
* 策略は無色でマナ・コストを持たない。そして呪文として唱えることもできない。
* 策略はいかなる認定構築フォーマットにおいても使用不可である。ただし、キューブ・ドラフトといった他のリミテッド・フォーマットに含めることは可能である。
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新キーワード:秘策
秘策とは、いくつかの策略に見られるキーワードである。秘策を持つ策略は、ゲーム開始時に統率領域に裏向きで置かれる。あなたは優先権を持っている時に、いつでもそれを表向きにしてその能力を公開することができる。
《即応行動》
策略
秘策(この策略を統率領域に裏向きで置いた状態でゲームを始め、秘密裏にカード名を1つ指定する。あなたはいつでもこの策略を表向きにして、指定したカードの名前を公表してもよい。)
あなたがコントロールする指定した名前を持つクリーチャーは速攻を持つ。
* カードの名前を指定するのは、裏向きの策略を表向きにした時ではなく、ゲーム開始時に策略を統率領域に置く時である。
* 秘密裏にカードの名前を指定する方法はいくつかある。たとえば、その名前を紙片に記述して、裏向きに置かれた策略と一緒に置いておくのも一つの方法である。複数の裏向きで置かれた策略がある場合、それぞれに別のカードの名前を指定することができる。指定されたカードの名前が、どの策略に関連付けられているかを明確にすることが重要である。
* マジック・カードの名前を指定しなければならない。また、トークンの名前を指定することはできない(ただし、トークンの名前がカードの名前と一致するという稀な事例を除く。)
* ドラフト後に複数のゲームをプレイする場合、それぞれのゲームで別のカード名を指定することができる。
* 特別な処理として、あなたは裏向きの策略を表向きにしてもよい。これはあなたに優先権がある場合、いつでも行うことができる。これはスタックを使わないため、対応することはできない。表向きになった策略の能力はゲームに影響する。
* ゲーム終了後、あなたの統率領域に裏向きに置かれた策略はすべて表向きにし、他のプレイヤーに公開しなければならない。
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新キーワード:廃位
廃位とは、最多のライフを持つプレイヤーを攻撃したクリーチャーにボーナスを与える新たなキーワードである。
《マルチェッサの浸透者》
{2}{U}
クリーチャー ― 人間・ならず者
1/1
廃位(このクリーチャーが最多あるいは最多と同点のライフを持つプレイヤーを攻撃するたび、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。)
マルチェッサの浸透者がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。
廃位の公式ルールは以下の通り。
702.104.廃位
702.104a 廃位は誘発型能力である。「廃位」とは、「このクリーチャーが最多あるいは最多と同点のライフを持つプレイヤーを攻撃するたび、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。」を意味する。
702.104b クリーチャー1体が複数の廃位を持っている場合は、それぞれ誘発する。
* たとえそのコントローラーが最多のライフを持っていたとしても、クリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合は、廃位は誘発しない。
* 一度廃位が誘発したら、能力が解決する前にプレイヤーのライフ総量がどうなろうが関係ない。たとえ能力の解決時に防御プレイヤーが最多のライフを持っていない場合でも、そのクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く。
* +1/+1カウンターはブロック・クリーチャーが指定される前にクリーチャーの上に置かれる。
* 双頭巨人戦では、最多あるいは最多と同点のライフを持つチームをクリーチャーが攻撃した場合に廃位は誘発する。
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新能力語:議決
フィオーラで起こることで、謎多き統治議会の承認が無いものはない。議決という能力語は、次に何が起こるのかをプレイヤーたちに決めさせる能力の行頭に(英語版では斜体で)書かれている。
《権力への嘆願》
{3}{U}
ソーサリー
議決 ― あなたから始めて各プレイヤーは「時間」または「知識」のいずれかに投票する。「時間」がより多くの票を得たなら、あなたはこのターンの直後に追加の1ターンを得る。「知識」がより多くの票を得た、あるいは票が同数だった場合、カードを3枚引く。
能力語自体にはルール上の意味はないが、新たなキーワード処理である「投票」には以下のルールが適用される:
701.29.投票
701.29a 呪文や能力の中には、その呪文または能力の効果の結果を決定するために記載される複数の選択肢の中から1つに投票するよう指示するものがある。投票を行うには、特定のプレイヤーから始まりターン順に各プレイヤーがそれらの選択肢の中から1つを選択する。効果によってプレイヤーが複数の票を持った場合、そのプレイヤーが通常投票する時にそれらの投票はすべて同時に行われる。
701.29b 記載ある選択肢には、異なる効果あるいは呪文または能力の解決に関連性のある変数に関連付けられたプレイヤーやオブジェクトや異なる効果やルール上の意味を持たない言葉である場合もある。
701.29c 呪文または能力に「投票」と書いてあるものがある場合、それは実際の投票のみを指すものであり、「投票」という文言を使用せずにプレイヤーに選択や決定を行わせる呪文あるいは能力ではない。
* 投票はターン順に行われるため、各プレイヤーは自分より先に投票を行ったプレイヤーの投票結果を知ることとなる。
* プレイヤーは用意された選択肢の中から必ず1つに投票しなければならない。投票の棄権は認められない。
* 呪文または能力が解決するまでは、いずれのプレイヤーも投票することはできない。その呪文または能力に対応する場合は、投票の結果を知る前に行う必要がある。
* プレイヤーは投票を行った後から投票を含む呪文または能力の解決が完了するまでの間は、何もすることができない。
* 「票が同数だった」という語句は、2つ以上の選択肢が最多の票を獲得した場合のみを指す。たとえば、5人のプレイヤーが3つの選択肢の中から投票し、その結果が3票対1票対1票であった場合、それは「票が同数だった」とは言わない。
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新能力語:協議
戦争の真っ最中であっても、時には武器を収めて話し合うことで得られるものがある場合もある。協議という能力語は、各プレイヤーに自分のライブラリーの一番上のカードを公開させる呪文または能力の行頭に(英語版では斜体で)書かれている。あなたは、これにより公開された土地でないカードの枚数に基づいた処理を実施し、その後各プレイヤーはカードを1枚引く。
《魂の目覚め》
{2}{W}
ソーサリー
協議 ― 各プレイヤーはそれぞれ自分のライブラリーの一番上のカードを公開する。これにより公開された土地でないカード1枚につき、あなたは飛行を持つ白の1/1のスピリット・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。その後、各プレイヤーはそれぞれカードを1枚引く。
* 非常に稀なケースを除き、各プレイヤーが引くカードは自分のライブラリーの一番上のカードとして公開されたカードとなる。
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